エアコンの「消費電力」や「ワット数」を解説!電気代の計算方法も
2025.10.15 UPDATE

こんにちは!住まいの設備会社 札幌ニップロです。
夏場の冷房や冬場の暖房として活躍するエアコンですが、気になるのはやはり電気代ですよね。
「エアコンの消費電力ってどのくらい?」「ワット数から電気代を計算したい」「月々の電気代を抑える方法は?」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
今回は、エアコンの消費電力やワット数の見方から、実際の電気代の計算方法、節約のコツまで詳しくご紹介します。
北海道の住宅事情に合わせたエアコン選びのポイントも解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
エアコンの「消費電力」「ワット数」とは?確認方法もチェック!
消費電力は、エアコンが運転時に使用する1時間あたりの電力のことです。
単位は「W(ワット)」で、消費電力のことを「ワット数」と呼ぶこともあります。
この数値が大きいほど多くの電力を消費します。
エアコンの消費電力は運転状況によって変わり、部屋と設定温度の差が大きいほど消費電力が大きくなります。
外気温の影響も受けるため、真夏や真冬は特に消費電力が大きくなりやすいです。
エアコンの消費電力には、「定格消費電力」「期間消費電力量」という2つの指標が使われることがあります。
この2つについてもご紹介しますね。
定格消費電力
「定格消費電力」は、エアコンが標準的な条件で運転する場合の1時間あたりの消費電力を示したものです。
そのエアコンの「基本的な電力消費」というイメージです。
実際の運転では外気温や設定温度によって消費電力が変動するため、カタログには「最小~最大消費電力」として幅を持った数値で記載されることが多いです。
期間消費電力量
「期間消費電力量」は、1年間を通してエアコンを使用した場合の総消費電力量の目安です。
単位は「kWh(キロワットアワー)」で表示され、夏の冷房シーズンや冬の暖房シーズン、そして春秋の使用頻度が少ない時期を含め、年間の電力消費量を表します。
この数値は実際の電気代を試算する際に最も参考になる、重要な指標の一つです。
エアコンの消費電力は、製品本体の仕様ラベル、取扱説明書、メーカーの公式Webサイト、製品カタログなどで確認でき、定格消費電力や期間消費電力も同じ場所に記載されています。
エアコンの消費電力(ワット数)から電気代を計算する方法とは?
エアコンの消費電力について確認できたら、次は実際の電気代を計算してみましょう。
正しい計算方法を知ることで、エアコンにかかる電気代を正確に把握しやすくなりますよ!
基本的な電気代の計算式は以下の通りです。
◼︎消費電力(kW) × 電力料金単価(円/kWh) = 1時間あたりの電気代
今回の試算では、電力料金単価に北海道電力の目安単価(2025年10月現在)「35円/kWh(税込)」を使用します。
※試算の電気代は電力量金単価の価格変更によって変わります
例えば、消費電力500W(=0.5kW)のエアコンを1時間使用した場合は、次のような計算になります。
◼︎0.5kW × 35円 =17.5円
このエアコンを1日10時間使用する場合、1カ月(30日)の電気代は以下のように計算できます。
◼︎17.5円 × 10時間 × 30日=5,250円
期間消費電力量から年間の電気代を求める計算式
年間の電気代を知るには、期間消費電力量の数値を使用します。
期間消費電力量から年間の電気代を求める計算式は以下の通りです。
◼︎期間消費電力量(kWh) × 電力料金単価(円/kWh) = 年間電気代
例えば、期間消費電力量が1,000kWhの場合は、次のような計算になります。
◼︎1,000kWh × 35円 = 35,000円(年間)
単純に12カ月で割ると、1カ月あたり約2,917円という計算になります。
ただし、実際の電気代は季節によって大きく変動します。
冷暖房を多く使う夏や冬はこの金額よりも高くなり、反対に春や秋などの過ごしやすい季節は、より低く抑えられる傾向があります。
エアコンの冷房・暖房モード別に電気代の目安を比較!
一般的な家庭用エアコンの冷房時・暖房時の消費電力・電気代の目安について、畳数別に比較してみましょう。
ここでは、ダイキンのEシリーズとKXシリーズ※の数値を参考にします。
※2025年モデル
畳数 | シリーズ | 冷房消費電力 (W) |
暖房消費電力 (W) |
期間消費電力量 (kWh/年) |
年間電気代目安 (35円/kWh) |
---|---|---|---|---|---|
6畳 | Eシリーズ | 580 | 470 | 717 | 約25,095円 |
KXシリーズ (寒冷地仕様) |
450 | 540 | 671 | 約23,485円 | |
8畳 | Eシリーズ | 720 | 635 | 815 | 約28,525円 |
KXシリーズ (寒冷地仕様) |
520 | 650 | 763 | 約26,705円 | |
10畳 | Eシリーズ | 780 | 890 | 913 | 約31,955円 |
KXシリーズ (寒冷地仕様) |
620 | 865 | 898 | 約31,430円 |
※電気料金は35円/kWh(北海道電力の目安単価/2025年10月現在)で計算しています。
注目したいのは、同じ畳数でも機種によって電気の使い方に違いがあるという点。
例えば、KXシリーズは冷房時の消費電力が少なめで、省エネ性に優れていることがわかります。
一方で暖房時は、寒冷地でもしっかり暖められるよう、少し電力を多く使う設計になっています。
年間の電気代を見てみると、どの畳数でもKXシリーズの方が少し安めになっており、6畳や8畳の部屋では、Eシリーズと比べて1,000円以上の差が出ます。
北海道などの寒冷地で、暖房にもエアコンを使用するのであれば、きちんと寒冷地仕様のエアコンを選ぶのがおすすめです。
北海道でのエアコン選びについては、こちらのコラムでも詳しくご紹介しています。
北海道のエアコンに寒冷地仕様は必要か?普通のエアコンとの違いも。
後悔しないエアコンの選び方!事前にチェックするべきポイントも
札幌ニップロでは、エアコンの設置はもちろん、機種選びもサポートできますので、お悩みの際はお気軽にご相談ください。
エアコンの消費電力を抑えるには?節電のコツ
エアコンの電気代を効果的に節約するための実践的な方法をご紹介します。
日常のちょっとした工夫で、電気代削減が期待できますよ!
適切な温度設定と機能の使い分け
冷房時は28℃、暖房時は20℃が推奨される設定温度です。
設定温度を1℃調整するだけで、電気代が約10%削減できるといわれています。
また、手動で「微風」や「弱風」に設定するよりも、自動運転のほうが効率的です。
冷房では寒すぎると感じる場合は「送風」機能を使う、帰宅時間にあわせてタイマー機能を使うなど、状況によって使い分けることも大切です。
節電しながらエアコンを使う方法や、使いどころが難しい「送風」の機能については、こちらでも詳しく紹介しています。
エアコンを節電しながら使うコツは?除湿機能を使うタイミングも
エアコンの「送風」機能とは?気になる電気代や活用方法もご紹介!
フィルター掃除と室外機周りのメンテナンス
エアコンのフィルターは、一般的な使用では月1回程度、頻繁に使用するなら2週間に1回程度を目安に清掃しましょう。
フィルターが目詰まりすると空気の吸い込みが悪くなり、冷暖房の効率が低下してしまいます。
また、室外機周辺の環境を整えることも電気代の節約につながります。
夏に直射日光が当たってしまったり、冬に雪で埋まってしまったりすると、冷暖房効率が低下してしまう可能性があります。
室外機の場所については、こちらもご覧ください。
エアコン室内機・室外機に最適な設置場所は?具体的な場所や条件を解説
サーキュレーターの併用
エアコンとサーキュレーターの併用もおすすめです。
冷房時は冷気を部屋全体に循環させ、暖房時は天井付近にたまりがちな暖かい空気を床面に循環させることができます。
外出時の電源のオン・オフ
外出時はエアコンの電源をオフにしたくなりますが、1時間以内などの短時間の外出であれば、つけっぱなしのほうが節電につながるケースが多いです。
エアコンをつけっぱなしにした際の電気代については、こちらのコラムが参考になりますよ!
北海道で寒冷地エアコンの暖房をつけっぱなしにしたときの電気代は?
窓周りの断熱対策
窓周りは特に外気の影響を受けやすい部分です。
遮光カーテンや窓用断熱シート、隙間テープなどで断熱対策を行いましょう。
エアコンで快適な温度に調整した室内の空気が、外気の影響を受けてしまうのを最小限に抑えることができます。
窓周りの断熱対策については、こちらのコラムもヒントにしてみてくださいね。
窓の断熱効果を知ろう!効果的なリフォームや手軽な断熱方法も解説!
新しいエアコンへの入れ替え
エアコンの使い方を見直したり断熱対策をしたりしても、エアコンそのものの消費電力が大きいと、なかなか電気代が節約できません。
使用開始から10年以上経過したエアコンや頻繁に不具合が起きるエアコンは、買い替えを検討することをおすすめします。
エアコンの消費電力とワット数を理解して電気代を上手に管理しよう
エアコンの消費電力とは「エアコンが運転時に使用する1時間あたりの電力」のこと。
定格消費電力や期間消費電力量といった指標も使われ、実際の電気代の計算には期間消費電力量を使用することで、より正確な年間コストを把握しやすくなります。
電気代の基本の計算式【消費電力(kW)× 電力料金単価】を覚えておくと、エアコン選びや使い方の参考になるでしょう。
暖房期間が長い北海道では、効率的に部屋を暖められる寒冷地仕様のエアコンを選ぶようにしましょう。
適切な温度設定やこまめなフィルター掃除、サーキュレーターとの併用など、日常的にできる対策を組み合わせ、電気代の負担を減らしながらエアコンを使っていきましょう!
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