エアコンの「送風」機能とは?気になる電気代や活用方法もご紹介!

2025.09.30 UPDATE

エアコン

こんにちは!住まいの設備会社 札幌ニップロです。

 

エアコンには「送風」という機能がありますが、どのようなときに活躍するものなのか知っていますか?

冷房や暖房、除湿に比べて使う機会が少ない機能ですが、実は電気代の節約やカビ予防に大きく役立つ優秀な機能なんです。

 

今回のコラムでは、エアコンの送風機能の基本的な働きから冷房・暖房・除湿との違い、気になる電気代、そして効果的な活用方法まで詳しくご紹介します。

送風機能を上手に使いこなして、快適で経済的なエアコン生活を目指しましょう!

エアコンの「送風」とは?冷房・暖房・除湿との違いをわかりやすく解説

エアコンの「送風(送風モード・送風運転)」は、室内の空気を循環させる機能です。

扇風機やサーキュレーターのように、室内機のファンだけが動作し、取り込んだ空気を冷暖房せずに室内に送り出します。

 

冷房・暖房・除湿との違い

送風機能とほかの機能の大きな違いは、「温度や湿度を変化させるかどうか」です。

  • 送風:温度・湿度を変えずに空気を循環させる
  • 冷房:室内の熱を外に排出し、温度を下げる
  • 暖房:室外の熱を取り込み、室内温度を上げる
  • 除湿:空気中の水分を取り除き、湿度を下げる

 

送風機能では室外機が動かないため、熱交換器を使用しません。

そのため、室内の温度や湿度に変化はありませんが、その分、消費電力を大きく抑えられます。

 

エアコンの基本的な仕組みについてもっと詳しく知りたい方は、こちらのコラムもぜひご覧ください。

エアコンの仕組みをわかりやすく!部屋が涼しくなる理由とは?

 

 

エアコンの送風モードの電気代はどれくらいかかる?

続いて、気になる送風機能の電気代について詳しく見ていきましょう。

 

送風機能の消費電力と電気代

一般的なエアコンの送風機能の消費電力は、1時間あたり約17Wほどです。

電気代単価が35円/kWhとして計算すると、1時間あたり約0.5円と、驚くほど経済的なのです。

(17W ÷ 1,000 × 35円/kWh = 約0.595円/時間)

 

たとえば、エアコンの送風機能を1日10時間使用しても、1カ月(30日間)の電気代は約180円ほどに抑えられます。

(約0.595円 × 10時間 × 30日 = 約179円)

 

※電気代は、北海道電力の目安単価35円/kWh(税込)で計算。実際の電気代は、ご契約の電力会社や料金プランによって異なります。

 

冷房・暖房との電気代比較

同じエアコンを冷房・暖房で使用した場合の電気代と比較してみましょう。

 

1カ月(30日間、1日10時間使用)の電気代比較は以下の通りです。

  • 送風(消費電力17W想定):約179円
  • 冷房(消費電力780W想定 ):約8,190円
  • 暖房(消費電力890W想定 ):約9,315円

※電気料金単価は35円/kWhで計算

 

この比較を見ると、送風機能の電気代がいかに安いかがわかりますね。

 

※冷房・暖房の消費電力はエアコン商品や機種、運転状況により大きく変動します。上記は目安としてご参考ください。

 

「それなら扇風機でもいいのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

モーターの種類やサイズにもよりますが、扇風機の消費電力は15~34W程度。

実は、扇風機よりもエアコンの送風機能のほうが電気代が安いケースもあるんです!

 

 

エアコンの送風モードの使い方は?利用するメリットも確認

送風機能のおすすめの活用シーンと、それぞれのケースで得られるメリットをご紹介します。

 

送風機能で室内の熱気を逃がす

熱気がこもっている室内を早く冷やしたいときは、すぐに冷房で冷やすよりもまず窓を開けて送風機能を使ってみましょう。

 

室内の熱気を外に逃がしてから冷房に切り替えることで、エアコンに大きな負荷をかけずに済み、効率良く室内を冷やすことが可能です。

冷房の運転時間も短縮され、電気代の節約にもつながります。

 

冷房では寒いという時期に活用

春先や秋口に、何もしないのは暑いけれども冷房では寒すぎると感じる場合は、送風機能を活用するのがおすすめ。

風が体に当たることで汗の蒸発が促進され、実際の室温は変わらなくても涼しく感じられます。

 

体感温度を下げて冷房を使わずに済むため、こちらも電気代の節約効果があります。

 

部屋の換気で新鮮な空気を循環させる

窓を開けて送風機能を使うことで効率的な換気が行えます。

特に朝の忙しい時間や寒い季節でも、短時間で空気の入れ替えが可能です。

換気扇などと併用すれば、さらに効率良く空気を循環させることができます。

 

エアコン内部を乾燥させてカビを予防する

冷房使用後のエアコン内部は結露により湿度が高く、カビが発生しやすい状態です。

送風機能でエアコン内部を乾燥させることで、カビや雑菌の繁殖を防げます。

最近の上位機種では、冷房停止後に自動で送風機能が作動するものもあります。

 

シーズン終了時にも、晴れた日に半日程度送風機能を使ってエアコン内部をしっかり乾燥させるのがおすすめです。

 

「カビ予防はしたいけれどそもそもエアコンに送風機能がない」という場合は、そのほかの機能で代用できるケースもあります。

 

例えば、室温30℃以下のときに設定温度を31〜32℃にして冷房を使用すると、熱交換器が作動しないので送風状態になります。

また、空気を清浄しながら循環させる空気清浄運転や、内部クリーン機能などを活用するのも良いでしょう。

 

これらの機能は、送風機能の代わりとして活用できます。

 

エアコンの節電についてもっと詳しく知りたい方は、「エアコンを節電しながら使うコツは?除湿機能を使うタイミングも」もぜひご覧ください。

季節に応じた効果的な節電方法をご紹介しています。

 

 

エアコンの送風モードを効果的に使うために知っておきたい注意点

送風機能を使用する際は、以下の注意点もしっかり把握して効果的に活用しましょう。

 

温度設定や除湿はできない

送風機能では温度設定ができません。

暑さを感じる場合は風量を調整するか、冷房機能に切り替える必要があります。

 

特に真夏の熱帯夜などに送風機能だけで就寝すると、熱中症のリスクもあるため注意が必要です。

 

また、送風機能は空気を循環させるだけで、除湿効果はありません。

梅雨時期や湿度の高い日には、送風機能ではなく除湿機能を使用しましょう。

 

冷房と除湿機能の使い分けについては「エアコン『除湿』と『冷房』の違いを徹底解説!賢い使い分けで快適&節電」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

 

風の当たりすぎに注意する

長時間エアコンの風に直接当たり続けると、肌の乾燥や体の冷えすぎを引き起こす可能性があります。

風が直接体に当たらないよう風向きを調整しましょう。

 

カビを完全に防ぐものではない

送風機能はカビの発生を抑制する効果がありますが、完全に防ぐものではありません。

すでに発生してしまったカビを除去することもできないため、定期的なフィルター掃除やプロによるエアコンクリーニングも大切です。

 

すでにカビが発生している状態で送風機能を使うと、カビの胞子を室内に拡散させてしまう恐れもあるため注意しましょう。

 

エアコンクリーニングの適切な頻度やタイミングは、こちらのコラムもご確認ください。

エアコンクリーニングの頻度の目安と適切な時期は?お手入れ方法も確認

 

 

エアコンの送風機能で電気代の負担を軽減しよう

エアコンの送風機能は、わずか月180円ほどの電気代でさまざまな使い方ができる優秀な機能。

冷房前の予備運転として使えば冷房効率がアップし、冷房後の乾燥運転としてカビ予防にも効果を発揮します。

 

また、扇風機代わりとしても活用でき、換気の際にも空気循環を促してくれます。

冷房や除湿機能と比べて電気代がとても安いのはもちろん、扇風機よりも電気代を安く抑えられるケースもあるのです。

 

ただし、温度や湿度の調整はできないため、状況に応じて冷房や除湿機能と使い分けることが大切です。

送風機能を上手に活用して、電気代を抑えながら一年中快適な住まいを実現しましょう!

 

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