オール電化住宅で電気温水器を使うならどんな電気契約(プラン)を選ぶ?

2025.08.21 UPDATE

家の電気のイメージ

こんにちは!住まいの設備会社 札幌ニップロです。

 

電気温水器を使用するオール電化住宅の電気代は、「電気契約(プラン)」によって大きく左右されます。

適切なプランを選ばないと、本来なら節約できるはずの電気代が節約できず、高額になってしまうこともあります。

 

今回は、電気温水器を使用するオール電化住宅の方向けに、北海道電力が提供するオール電化住宅向けの電気契約(プラン)について詳しく解説します。

また、電気代の負担軽減のための設備見直しについてもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

オール電化で電気温水器をお使いなら電気契約(プラン)はしっかり検討を!

電気温水器は、電気を使ってお湯を作る給湯設備です。

 

基本的には、電気料金が割安な夜間の時間にお湯をわかして貯湯タンクに貯め、必要なときにそのお湯を利用します。

 

電気温水器の大きな特徴は、一度に大量のお湯をわかしてお湯を貯めておく点です。

夜間の給湯時に多くの電力を使うため、夜間の電気料金が高い契約を結んでしまうと、月々の電気代の負担が大きくなってしまいます。

 

そのため、電気温水器をお得に使用するには、夜間の電気料金が安くなる電気契約(プラン)を選択する必要があります。

 

ただし、現在は契約できるプランに制限や注意点があるケースもあります。

北海道にお住まいの方が現在選択できるプランについては、次で詳しくご紹介します。

 

電気温水器を使用するオール電化住宅にはどのような電気契約(プラン)がある?

2025年5月現在、北海道電力(ほくでん)が提供しているオール電化住宅向けの電気契約(プラン)についてご紹介します。

 

ほくでんが提供しているオール電化の方向けプラン

ほくでんのオール電化の方向けプランは以下の6つです。

  • エネとくスマートプラン
  • eタイム3プラス
  • eタイム3
  • ドリーム8
  • ドリーム8エコ
  • ホットタイム22ロング

 

現在、北海道電力(ほくでん)が提供しているオール電化住宅向けの電気契約で新規加入が可能なのは「エネとくスマートプラン」のみ。

その他のプランは新規受付を終了しており、現在契約中の方が解約してしまうと再加入はできません。

 

そのため、契約の変更を検討する際は、今の契約とライフスタイルとの相性を慎重に見極める必要があります。

それぞれに特徴があるため、現在の契約がどのような料金体系になっているかを把握しておくことも大切です。

 

ここからは、それぞれの特徴をご紹介します。

 

エネとくスマートプラン

主にヒートポンプ式の電気給湯器(エコキュート)や電気暖房機、寒冷地向けあったかエアコンなどをご利用のスマート電化住宅のお客様を対象としたプランです。

スマート電化住宅ではない場合は加入ができません。

 

時間帯別の料金設定により、夜間の電気使用がお得になる仕組みです。

 

2025年5月現在の料金単価は以下の通りです。

項目 料金
基本料金 466円40銭
電力量料金 日中時間 37円93銭/1kWh
夜間・日祝時間 28円99銭/1kWh

※出典:北海道電力「エネとくスマートプラン

 

「日中」は、8:00〜22:00までの時間となり、それ以外の時間が「夜間」となります。

日曜日や祝日も夜間と同様に料金単価が低く設定されているのが特徴です。

 

基本料金は、契約電力によって決定されます。

契約電力は、1年の中で最も電気を多く使ったときの最大需要電力をもとに決まります。

そのため、家電製品の同時使用を控えるなど、電気を上手に使用して最大需要電力を抑えられれば、基本料金も抑えることができます。

 

eタイム3プラス(新規受付終了)

3つの時間帯に分けた料金体系で、「エネとくスマートプラン」同様にスマート電化住宅が対象のプランでしたが、2024年4月1日をもって新規加入の受付を終了しています。

 

2025年5月現在の料金単価は以下の通りです。

項目 種別・区分 単位 料金
基本料金 6kVAまで 1契約 2,943円60銭
7kVA・8kVA 1契約 3,440円80銭
9kVA・10kVA 1契約 3,938円00銭
10kVAをこえる1kVAにつき 543円40銭
電力量料金 午後時間 1kWh 50円73銭
朝晩時間 1kWh 43円32銭
夜間時間 1kWh 26円29銭

※出典:北海道電力「eタイム3プラス

 

電気料金が3つの時間帯に分けて設定されており、特に夜間時間の電気使用量が多いご家庭に向いています。

3つの時間帯は、以下の通り区分されています。

  • 午後時間:13:00〜18:00
  • 朝晩時間:8:00〜13:00/18:00〜22:00
  • 夜間時間:22:00〜8:00

 

「暖房融雪割引額」という、ヒートポンプ式暖房機やロードヒーティング等をご使用のお客さまを対象とした電気料金の割引も用意されています。

 

また、ヒートポンプ式暖房機やご家庭の電気式ロードヒーティングを使用されるご家庭には、冬期間(12月~3月分)の電気料金が10%割引になる「暖房融雪割引」があるのが特徴です。

 

eタイム3(新規受付終了)

「eタイム3プラス」同様、3つの時間帯に分けて料金が設定されており、ヒートポンプ暖房・給湯をお使いの戸建てのご家庭に適したプランでした。

2017年3月31日をもって新規加入の受付を終了しています。

項目 種別・区分 単位 料金単価
基本料金 最初の10kVAまで 3,938円00銭
10kVAをこえる1kVAにつき 543円40銭
電力量料金 午後時間 1kWh 50円73銭
朝晩時間 1kWh 43円32銭
夜間時間 1kWh 26円29銭

※出典:北海道電力「3時間帯別電灯(eタイム3)

 

電力量料金の時間帯は、以下の通り区別されています。

  • 午後時間:13:00〜18:00
  • 朝晩時間:8:00〜13:00/18:00〜22:00
  • 夜間時間:22:00〜8:00

 

電気の使用量が多く、ヒートポンプ暖房・給湯をお使いのご家庭向けのプランではありますが、使用する機器の指定はありません。

オール電化でなかったり、ヒートポンプ暖房・給湯を使用していないご家庭でもご利用いただけるのが特徴です。

 

ドリーム8(新規受付終了)

昼間と夜間の2つの時間帯に電力量料金が分けられた料金メニューです。

2017年10月31日をもって新規加入の受付を終了しています。

 

2025年5月現在の料金単価は以下の通りです。

項目 種別・区分 単位 料金単価
基本料金 契約容量6kVA以下の場合 1契約 1,852円40銭
1契約につき最初の10kVAまで 3,014円00銭
10kVAをこえる1kVAにつき 411円40銭
電力量料金 昼間時間 最初の90kWhまで 1kWh 38円36銭
90kWhをこえ210kWhまで 1kWh 46円08銭
210kWhをこえる分 1kWh 50円60銭
夜間時間 1kWh 25円76銭

※出典:北海道電力「ドリーム8

 

ドリーム8では、夜間時間を以下の3つのパターンから選ぶことができます。

  • 22:00〜6:00
  • 23:00〜7:00(標準)
  • 24:00〜8:00

 

朝の時間に料理や洗濯、掃除…など、電気を使うことが多いのであれば【24:00〜8:00】 を、22時以降も起きていることが多いのであれば【22:00〜6:00】を選ぶなど、ライフスタイルにあわせて選択できるのが特徴です。

 

ドリーム8エコ(新規受付終了)

ドリーム8をより細分化し、季節別・時間帯別に料金が設定されたプランです。

新規加入の受付は2017年10月31日をもって終了しています。

 

2025年5月現在の料金単価は以下の通りです。

項目 種別・区分 単位 料金単価
基本料金 契約容量6kVA以下の場合 1契約 1,852円40銭
契約容量6kVAをこえる場合 1契約につき最初の10kVAまで 3,014円00銭
10kVAをこえる1kVAにつき 411円40銭
電力量料金 冬期間 ピーク時間 1kWh 83円22銭
昼間時間
最初の90kWhまで 1kWh 35円29銭
90kWhをこえ210kWhまで 1kWh 42円05銭
210kWhをこえる分 1kWh 46円05銭
その他期間
昼間時間
最初の90kWhまで 1kWh 38円36銭
90kWhをこえ210kWhまで 1kWh 46円08銭
210kWhをこえる分 1kWh 50円60銭
夜間時間 1kWh 25円76銭

※出典:北海道電力「ドリーム8エコ

 

電気の使用量が増える冬期間(11月の検針日〜翌年3月の検針日の前日まで)は、他の期間に比べて少し割安な電力量料金が設定されています。

 

冬期間の夕方にはピーク時間帯(16:00〜18:00)が設定されています。

ピーク時間帯は電力量料金が高く設定されているため、この時間に多く電力を使うご家庭は、電気代の負担が大きくなる可能性があります。

 

「夜間時間」は、「ピーク時間」および「昼間時間」以外の時間(23:00〜7:00)の時間帯です。

 

融雪用電力L ホットタイム22ロング(新規受付終了)

ロードヒーティングをお使いのご家庭向けのプランです。

2017年10月31日をもって新規加入の受付を終了しています。

 

2025年5月現在の料金単価は以下の通りです。

項目 種別・区分 単位 料金単価
基本料金 最低使用期間(6カ月)の1カ月につき 1kW 741円40銭
上記以外の期間の1カ月につき 1kW 367円40銭
電力量料金 1kWh 27円08銭

※出典:北海道電力「融雪用電力

 

ホットタイム22ロングは、最低使用期間が6カ月間(10~3月、11~4月など)定められており、基本料金も安いため電気暖房を使用される方にも利用されています。

 

使用契約期間中は、ブレーカーの上げ下げに関わらず基本料金が発生しますが、使用期間外は基本料金が発生しない点も他の電気契約とは異なるポイントです(ブレーカーを上げると基本料金が発生します)。

 

ロードヒーティングのみご使用の場合は、融雪用電力B ホットタイム22(最低使用期間3カ月)を選ばれる方もいらっしゃいます。

 

電気温水器のオール電化住宅で電気契約(プラン)を選ぶ際の注意点

現在、北海道電力の多くのオール電化向け電気契約(プラン)が新規加入を終了しています。

また、新規加入できる「エネとくスマートプラン」にも条件があります。

 

そのため、電気契約を検討する際は、以下の点に気をつけましょう。

 

ライフスタイルに合った電気契約ならプラン変更は慎重に

eタイム3プラス、eタイム3、ドリーム8、ドリーム8エコ、ホットタイム22ロングは、2025年5月時点で新規加入の受付を終了しています。

これらの電気契約(プラン)をご利用中の方は、一度解約すると同じプランへの再加入ができません。

 

例えば、現在ドリーム8を契約しており、シフト制・共働きなどで日中や土日祝日の多くは不在、夜間に電気温水器でお湯をわかしたり、洗濯乾燥機や食洗機を使ったりするご家庭では、夜間の電気使用量が多くなる傾向があります。

ドリーム8は夜間料金が他のプランに比べて非常に割安で、夜間時間帯も生活スタイルに応じて3パターンから選ぶことが可能です。

 

また、融雪用電力L ホットタイム22ロングは、ブレーカーの上げ下げに注意は必要なものの、基本料金が他の電気契約に比べて割安です。

特にロードヒーティングもお使いのご家庭の場合、他のプランに変更することで電気代の負担が大きくなる可能性があります。

 

特に現在のプランがライフスタイルにマッチしている場合、変更については慎重に検討する必要があるでしょう。

 

割引が終了する電気契約は今後の対応も検討を

現在eタイム3、ドリーム8、ドリーム8エコ、ホットタイム22ロングに適用されている割引は、2026年3月をもって終了します。

現在、割引の適用でお得に電気を利用している方は、割引の終了後も契約し続けるか、プランを変更するかを検討する必要があります。

 

2025年8月現在、新規加入できるプランは、スマート電化住宅が対象の「エネとくスマートプラン」のみ。

プランを変更するなら、電気温水器からエコキュートなどの省エネ機器へ「エコ替え」を行なった上で、「エネとくスマートプラン」へのプラン変更がおすすめです。

 

電気温水器からエコキュートへの入れ替えには、「給湯省エネ2025事業」や「エコ替えキャンペーン2025」などの補助金が活用できます!

電気温水器からエコキュートへ!利用可能な補助金をチェック!

 

また、北海道電力では、オール電化住宅(電気温水器、蓄熱暖房器、電気ボイラーをご利用の住宅)にお住まいのお客様向けに、エコキュートなどのスマート電化機器を初期費用ゼロでご提供するサービス「スマート電化リース」も提供しています。

 

初期費用を最小限に抑えながら、毎月の家計負担も軽減できる方法を考えていきましょう。

札幌ニップロでもご相談に応じますので、お気軽にご相談ください。

 

 

オール電化で電気温水器の電気代にお悩みなら暖房給湯設備の見直しも検討を

エネルギー

電気契約(プラン)の変更以外にも、暖房給湯設備そのものを見直すことで電気代を削減することができます。

 

札幌ニップロでは、設備の交換で光熱費削減をサポート!

実際の施工事例をご紹介します。

 

【事例①】オール電化のまま省エネ化

オール電化のまま省エネ化

オール電化のまま、電気温水器「EM-465KGU-FA」から省エネタイプのエコキュート「HE-L46KQM」へ交換した事例です。

 

ヒーターが内蔵されている電気温水器に比べ、屋外にヒートポンプユニットを設置して屋外の空気から集めた熱を利用してお湯をわかすエコキュートは省エネに。

 

屋外にエアコンの室外機くらいの大きさのヒートポンプユニットを設置する必要はありますが、以前の電気温水器とエコキュートの大きさはほぼ変わらないので、室内に新たに設置スペースをつくる必要もありません。

▶︎電気温水器からエコキュートへ交換/札幌市北区

 

【事例②】オール電化をガスへ変更

オール電化をガスへ変更

オール電化住宅でしたが、近年の電気代の高騰で負担が大きくなったことで、ガスの導入をご検討されていました。

 

札幌ニップロにご相談いただき、さまざまな試算をした上で、電気からガスへの熱源変更をしました。

 

電気ボイラーと電気温水器をそれぞれ設置して使用されていましたが、暖給一体ボイラーのエコジョーズへと交換。

ガスボイラーはお湯をためず、その都度わかすので、お湯をためるタンクが不要になり省スペースも実現しています。

 

お客様より「電気代高騰で暖房費が家計の大きな負担となっていましたが、しっかりとした試算に基づいて工事を決められました。悩みが解消され大変満足しています。もっと早く相談すれば良かったです」とのお声をいただきました。

▶︎電気ボイラーからガスのエコジョーズへ!/暖房給湯一体ボイラーの交換事例

 

【事例③】オール電化を灯油へ変更

オール電化を灯油へ変更

こちらは、電気から灯油へ熱源を変更した事例です。

 

オール電化の戸建てにお住まいのお客様から、電気温水器の故障を機にご相談。

電気代高騰による光熱費の負担を軽減するため、熱源をガスや灯油へ切り替えることも検討されていました。

 

ご相談時、暖房と給湯は別の機器を使っており、暖房ボイラーはまだ使用することができる状態でした。

そのため、お客様と光熱費や導入費用を検討した結果、まずは電気温水器を灯油給湯器へ交換することになりました。

 

故障した電気温水器を撤去し、新しい灯油給湯器を元の電気温水器があった場所に設置。

電気温水器に比べて省スペースになり空間も広々と使えるように。

この点も、オール電化から灯油やガスへの切り替えを検討される理由の一つです。

 

今回の事例のように、使える機器はそのまま生かしつつ、徐々に設備や熱源を移行していくという方法もあります。

▶︎電気温水器から灯油給湯器へ交換/札幌市北区

 

近年の電気代高騰により、オール電化住宅にお住まいの方からのご相談が増えています。

オール電化の電気代負担を軽減する方法については以下のコラムでも解説していますので、あわせて参考にしてください。

北海道・戸建てのオール電化の電気代、負担を軽減する方法はある?

 

 

電気温水器の電気契約(プラン)選びは慎重に!

電気温水器をお使いのオール電化住宅では、適切な電気契約(プラン)を選択することが大切です。

 

現在加入可能なエネとくスマートプランは、電力量料金が「日中時間」と「夜間・日祝時間」で分かれており、夜間の電力が安価に設定されています。

夜間に多くの電力を使ってお湯をわかしておく電気温水器をご使用のご家庭に適したプランといえます。

 

一方、eタイム3プラス、eタイム3、ドリーム8、ドリーム8エコ、ホットタイム22ロングなどの新規受付が終了しています。

これらのプランをご利用中の方は、解約後に再加入することができません。

そのため、今の電気契約が最もご自身のライフスタイルに合っているのであれば、プラン変更は慎重に検討する必要があります。

 

また、eタイム3、ドリーム8、ドリーム8エコ、ホットタイム22ロングに適用されている割引は終了が予定されています。

割引終了後も現在の電気契約を継続するか、電気温水器をエコキュートなどの省エネ機器に入れ替えて、電気契約を変更するかなど、割引終了後の対応も考えておきましょう。

 

また、電気契約の見直しに加えて、設備自体の交換も効果的な解決策の一つです。

札幌ニップロでは、オール電化を継続しながらの省エネ化から、ガスや灯油への熱源変更まで、多様な選択肢をご提案します!

電気温水器の電気代にお悩みの方は、まず現在のご契約プランの確認から始めて、必要に応じて設備の見直しも検討してみてください。

 

札幌ニップロではボイラー・給湯器交換に関するご相談・お見積りは無料です!

お気軽にご連絡ください!

 

そのほか、暖房器具の修理・メンテナンスなども承っておりますので、札幌市およびその近郊エリア (江別、岩見沢、北広島、恵庭、千歳、石狩、小樽など)にお住まいの方は、ぜひ一度札幌ニップロにご相談ください!

※その他のエリアにお住まいのお客様もご相談ください!

 

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