セントラルヒーティングの温度調整の方法とコツを解説!

2021.03.13 UPDATE

サーモバルブ

こんにちは。札幌ニップロです。

 

今回は、セントラルヒーティングの温度調整がうまくいかない!これで正しいの?と不安を抱えている方に参考にしていただくための記事を作成しました。

以前はアパートだった、とか本州地方から北海道に引っ越してきたなど、エアコン暖房やFFストーブと勝手の違う初めてのセントラルヒーティングの使い方には戸惑う方も多いようです。

セントラルヒーティングは主に、北海道の一軒家やマンションで多く採用されている暖房システムなのです。

セントラルヒーティングの特徴は?

エアコン暖房やFFストーブは各部屋を一つずつ温めていくのに対して、セントラルヒーティングは、家全体をまるっと温めていくイメージです。

仕組みとしては、ボイラー不凍液を温めて、温まった液を部屋のパネルヒーターや床暖房から放熱することで家全体を暖めていきます。

24時間暖房とも呼ばれており、一つの熱源で効率的に広範囲を温めることができることから北海道の気候に合ったシステムだといわれています。

 

温度調整の方法とコツ

主に、セントラルヒーティングシステムでは

パネルヒーターについているメモリ(サーモバルブ)と、ボイラーリモコンで温度調整をします。

温度調整のコツは、外気温や体感によって調整することだとよく言われていますが、「それじゃ分からない・・・!」と思っている方も多いはず。

でも安心して下さい。それぞれの役割と仕組みが分かれば、調整のコツがご理解いただけるかと思います!

 

部屋の室温を制御するサーモバルブ

サーモバルブ

サーモバルブとは、各お部屋のパネルヒーターについているメモリのことです。

室温の制御とは・・・??簡単に説明すると、「お部屋の上限温度を設定すること」です。

イメージでいうと、「△△℃までお部屋を暖める」という仕組みではなく、「温め続けて、△△度くらいになったら温めるのをやめる」という調整をしている部品です。

目盛りの数字を調整することで、上記の「△△℃」をどのくらいの温度にするのか設定できます。

暖房シーズンが始まるときに丁度いい数字に合わせておけば、そのシーズンはそのまま使用するので何度も調整する必要はありません。

サーモバルブの温度設定が低すぎると??

人が寒いと思っていても、設定に従って温めるのをやめてしまいます。

「お部屋が温まっていないのにパネルヒーター全体が冷たくなった!」

そんな時はまず、このメモリの数値を上げてみましょう。

 

サーモバルブの温度設定が高すぎると??

こちらも同じく、設定に従って放熱し続けるので、必要以上に暖房してしまうことになります。

「お部屋があつすぎる~!」

必要以上にお部屋を暖めることは、余分な暖房費も発生してしまいます。

快適な温度ですごせる温度に設定しましょう。

 

使わないお部屋もなるべくゼロにしない。

お部屋ごとの温度差が大きいと、結露の原因になります。全てのお部屋の目盛りを同じにしなければならないというわけではなく、大きな温度差を作らないこと、ゼロにはしないことを心がけてお部屋の温度を設定します。

 

設定数値の目安や、思い通りに温度が上がらないときはこちらの記事も参考にして下さい。

→ パネルヒーター使い方のコツ

 

ただし、室温がここで設定した温度まで必ずなるというわけでもないんです。

混乱してしまうと思いますが、この理由については次に説明するリモコンの設定温度について読んでいただければご理解いただけるかなと思います。

 

温水温度を調整するリモコン

RC-7111M

セントラルヒーティングは、1つの熱源(ボイラー)と、複数の放熱器(パネルヒーターや床暖房)で設計されている暖房システムです。

リモコンで設定する温度は、お部屋の温度ではなくて、放熱器に流す不凍液の温度です。

ボイラーで作り出した熱を各お部屋に分けていくイメージです。

 

次に、温度設定の考え方について。

暖かい日はぬるめの温度でもお部屋が暖まるかもしれませんが、すごく寒い日だとそうはいかないのです。

ボイラーで温めて作り出す熱より、寒さで失う熱の方が大きければ「お部屋が全然暖まらない」という事になります。

これが先ほど説明していた、「サーモバルブで設定した温度まで必ずあがるわけではない」といった部分の理由になります。

ボイラーリモコンの設定温度は、外気温に合わせて調整するのが快適な使い方のコツです。

使い始めは40℃~60℃(レベル表示の場合は1-3)、冬季の目安は60℃~(レベル表示の場合3~)を推奨しております。

☆ここの温度設定が低すぎると??

サーモバルブで設定した室温までなかなか上がらない、温まるのに時間がかかってしまう事があります。

☆ここの温度設定が高すぎると??

基本的にサーモバルブで制御した温度以上の室温にはならないのですが、高温のままだと暖房費が高くなってしまう傾向にあるようです。

設定数値の目安や、思い通りに温度が上がらないときはこちらの記事も参考にして下さい。

→ パネルヒーター使い方のコツ

 

セントラルヒーティング使用上の注意点などを動画でまとめていますので、ぜひこちらも参考にしてみて下さい。


いかがでしたか?

他にセントラルヒーティングでよくある相談として、こんな記事も参考にしてみて下さいね。

 

パネルヒーターの掃除方法

 

必要なメンテナンスについて

 

大雪でボイラーが止まったときのチェックポイント

 

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中川原 理(ナカガワラ マコト)

約20年、セントラルヒーティングのメンテナンス業務に携わってきました。お客様の声やお悩み事に対して最善の提案ができるよう日々取り組んでおります。今後もこれまでの経験を活かしてお客様に満足いただけるサービスを心がけ、喜びと安心を提供致します!

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