床暖房が暖まらない!寒さや温度ムラの原因と対策について
2021.02.13 UPDATE
こんにちは。札幌ニップロです。
今回は、床暖房が暖まらないときの原因や対策について解説します!
初めに、「床暖房が暖まらない」という症状には、
・全く暖まらない
・一部だけ暖まらない
・暖まるけどムラがある
など様々あります。
ご自身で原因を確認する場合でも、業者に修理を依頼する場合でも、どの「暖まらない」に該当するのかをまず確認するようにすると原因が分かりやすいかもしれませんね。
目次
床暖房は、温水式と電気式どっち?
床暖房には大きく2つの種類があります。それぞれ仕組みが異なるので、まずお使いの床暖房はどちらのタイプか確認しましょう。
床暖房を温水で温めるタイプ(温水式)
ボイラーやハイブリットストーブ(ツインヒータ)など、床暖房とは別に暖房本体があります。部屋全体を均一にあたためることができます。熱源がガスや灯油、電気など種類によって様々です。
家全体が床暖房になっていることもあれば、1Fだけが床暖房で2Fはパネルヒーターだったり、またはリビングの一部だけが床暖房だったりなど家によって様々な設置状況です。
床暖房を電気で温めるタイプ(電気式)
ホットカーペットなどがあります。温度にムラが起こりやすいですが、立ち上がりが早いのが特徴で、導入費用も安価です。
それぞれ設備の仕組みが異なるので、まずはご自宅がどちらのタイプなのかを確認の上で参考にして下さいね。
この記事では、温水式床暖房の不具合について解説しています。熱源はガスや電気、灯油などで、ボイラーやハイブリット式ストーブなどと接続されています。
床暖房が暖まらない原因と対策
床暖房が暖まらなくなってしまう理由は、設備の故障である場合や、使い方や設定が原因であるケースもあります。
それでは、よくある事例を紹介しながら解説していきます。
使用方法や設定に原因がある場合
電源が入っていない
床暖房は、温水を温める為の熱源であるボイラーや、ストーブの電源を入れていないと温める事はできません。床暖房それぞれに温度調整のコントローラーがついているタイプもありますが、床暖房のコントローラーだけを操作しても、元の電源が入っていないのでは温めることはできません。まずはここを確認しましょう。
また、スイッチの入れ忘れが原因だった場合、電源を入れてすぐ暖まるわけではありません。30分~1時間程度様子をみましょう。
温度設定が低くなっている
床暖房コントローラーの温度設定を低くしたままだったり、床暖房の温水を温めているボイラーやストーブの設定温度が低すぎるとお部屋が暖まりません。適切な温度設定になっているか、確認してみましょう。
ボイラーやストーブ側の温度設定は外気温に合わせて調整する必要があります。寒い日はお部屋を暖めるためにエネルギーを使うので、高めの温度で温水を流さないとお部屋が暖りづらいという現象が起きてしまうんです。毎日変えないといけないわけではありませんが、こういった現象が起きたときに設定温度を高くすることで解消されるケースも多くあるのです。
床暖房のコントローラを誤作動させている
床暖房のコントローラには、温度を感知するセンサーがついているタイプもあります。直射日光や熱が発生する電化製品、エアコンや他の暖房などの影響によって、実際の室内温度よりも高い温度だと感知してしまい、運転が制御されてしまうということが起こるのです。
影響を与えている家具や電化製品がないか、一通り確認をしておきましょう。
床暖房の上にカーペットをひいている
床暖房を設置してるスペースにカーペットやラグは敷かないようにしましょう。
床暖房の熱を、カーペットがさえぎってしまうことで暖房の効率が下がってしまうという理由もありますが、カーペットと床の間に熱がこもってしまったりすると床を傷めてしまうこともあります。
それでも、小さなお子様がいて足を滑らせるのが心配など様々な理由があってどうしてもカーペットを敷きたいという方もいらっしゃると思います。
床暖房が設置されていて、カーペットを敷きたい、という方は床暖房対応のカーペットを使用しましょう。暖房効率などが気になるようでしたら、なるべく小さい範囲に敷くことをお勧めします。
使用している環境を見直して改善されない場合は、設備の不具合を疑う必要がでてきます。ご自身での判断が難しい場合は、修理業者に依頼しましょう。
設備に原因がある場合
使い方に問題が無い場合は、設備の状態が原因かもしれません。不具合が改善されない場合は早めに修理を依頼しましょう。
熱源である暖房ボイラーやストーブの故障
電源は入りますか?エラーはでていませんか?一時的なエラーの場合は、電源の入り切りで解消されることもありますが、エラーが消えない、不具合がある場合は修理を依頼しましょう。使用年数によってはボイラーの入替が必要になるケースもありますので、目安として10年以上経過しているボイラーは修理業者とよく相談した上で判断しましょう。
暖房ボイラーの寿命についてはこちらで解説しています。
温水(不凍液)の不足や詰まり
不凍液が不足していると、床暖房全体を温めることができなくなってしまいます。
温水暖房システムには、半密閉式(不凍液を簡単に補充できるタイプ)と、密閉式(特殊な道具がないと補充出来ないタイプがあります。
半密閉式の場合は、液の量を定期的に確認し、定期的な補充しましょう。
密閉式の場合は、半密閉式のように、入っている液の量を見る事はできませんが、専用の圧力計が設置されている場合はここを確認することで目安になります。圧力が0になっていたり、急激に下がっている場合は配管や、他の接続されている部品の不具合という可能性もあります。しかし、修理は専門的な知識が必要となりますので、ここに不具合がある場合は修理を依頼して下さい。
また、不凍液は定期的な交換が必要です。交換を怠ると、ボイラーや放熱器に負担がかかり、設備の寿命を縮めてしまいます。異物が配管内で詰まってしまい、暖まりに影響が出るケースもあります。しばらくメンテナンスをしていない方はチェックしておきましょう。
温水の流れのバランスが悪い場合
レアケースですが、複数の温水暖房が設置されている場合、配管方式などの条件で、温水が流れる量のアンバランスが発生することがあります。この場合は流量の調整で改善されるケースが多いですが、これが原因だ!と特定するまでには専門の知識がないとなかなか難しいかもしれません。参考程度に当社で修理をした事例を紹介します。
温水式床暖房の暖まりのムラが起きた事例
お客さまより、床暖房の温度ムラが気になるという依頼を受けました。
早速お伺いして確認すると、2枚ある温水床暖房パネルのうち1枚がたしかにぬるいようです。
サーモカメラで撮影した画像はこちら
分かりづらいかもしれませんが、画像左の床暖房の発色が弱いです。つまり、温度に差がでているということが分かります。
比較画像として、正常な暖まりをしている床暖房の画像はこちら
発色している部分に温水(不凍液)が流れており、そこからの輻射熱で部屋を暖めているというのが説明しやすい画像になっています。サーモカメラはとても便利なのでこういった診断の説明をするときによく使用しています。
今回は、床暖房に流れる温水(不凍液)流量の調整を行うことで改善されました。
また、温水式暖房は輻射熱によって室内全体が快適な温度になるというメリットもありますが、電気式暖房と比べて立ち上がりが遅いです。短時間だけ温めたいという場合はエアコンなどで暖房したほうが効率的ですので、状況に合わせた効果的な使用を心がけましょう!
いかがでしたか?床暖房を正しく使用して、快適な冬をすごしましょう!
札幌ニップロでは、ボイラーや床暖房などの暖房設備の新築施工から修理などアフタフォローまで対応しております。お困りの際はご相談下さい。
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以上、札幌ニップロでした!