エアコン「除湿」と「冷房」の違いを徹底解説!賢い使い分けで快適&節電

2025.06.25 UPDATE

エアコンの除湿と冷房の違いとは

ジメジメとした日本の夏。

エアコンをつけてもなんだかスッキリしない、あるいは冷えすぎて困る…そんな経験、ありませんか?

実は、多くの人がエアコンの「除湿」機能と「冷房」機能の違いをよく知らないまま使っているんです。この違いを理解して使い分けることで、電気代も意識しながら快適な効果も感じることができるはずです。

じめじめを解消!エアコンの「除湿」と「冷房」あなたはどっち派?

「暑いから冷房」「じめじめするから除湿」と感覚で使っていると、必要以上に電気代がかかったり、かえって体調を崩してしまったりすることも。

でも大丈夫!エアコンの「除湿」と「冷房」それぞれの機能の仕組みと、あなたの状況に合わせた賢い使い分け方を知れば、もう悩むことはありません。

この記事では、エアコンの冷房と除湿、それぞれの機能の基本から、電気代の違い、さらに2種類の除湿(弱冷房除湿・再熱除湿)についても詳しく解説します。

快適な室内環境と節電を両立するコツをまとめてみましたので、是非参考にしてください!

【基本を知る】エアコンの「冷房」機能とは?

まずは、私たちの生活に最も身近なエアコンの「冷房」機能から見ていきましょう。この冷房機能は、暑い季節に室内を涼しく保つために主に使われる機能です。

部屋を効率的に冷やす「エアコンの冷房」

エアコンの冷房は、簡単に言うと「部屋の熱を外に捨てる」ことで室温を下げる機能です。

室内の暖かい空気を吸い込み、その中に含まれる熱を「冷媒(れいばい)」という特殊なガスや液体に移します。熱を奪われた空気は冷たくなり、再び室内に送り出されます。一方、熱を吸収した冷媒は室外機へ送られ、そこで熱を放出することで冷媒自体が冷やされ、再び室内に戻ってくる…というサイクルを繰り返します。

この仕組みにより、エアコンの冷房は設定した温度まで室温を効率的に下げることが主目的となります。

とにかく「暑い!」と感じる時に使う、最も一般的な機能と言えるでしょう。

冷房が向いているシチュエーション

エアコンの「冷房」機能が最適なのは次のようなシーン。

真夏日、部屋がモワッとした熱気に包まれている時

設定温度まで一気に室温を下げたい場合に最適です。

屋外から帰宅直後など、すぐに涼しくなりたい時

パワフルな冷却能力で、すぐに快適さを得られます。

多人数で部屋が熱気を帯びている時

人が多いと室温が上がりやすいので、強力なエアコン冷房が効果的です。

冷房は、とにかく室温を素早く、そしてしっかりと下げたい場合に選ぶべき機能だと覚えておきましょう。

【基本を知る】エアコンの「除湿」機能とは?

次に、じめじめした日本の気候に欠かせないエアコンの「除湿」機能について解説します。この除湿機能は、単に冷やすだけでなく、不快な湿度を解消することで快適さをアップさせてくれます。

湿度を取り除いて快適にする「エアコンの除湿」

エアコンの除湿機能は、空気中の水分(湿気)を取り除くことを目的としています。

冷房と同じように室内の空気を吸い込み、熱交換器という部分で空気を冷やします。空気が冷やされると、その中に含まれていた水蒸気は水滴になって排出されます。この水滴がエアコンから伸びるドレンホースを通って屋外へ出ていくことで、室内の湿度が下がっていく仕組みです。

除湿は、部屋の温度をガクッと下げるというよりも、空気中の湿気をしっかり取り除いて、あの嫌な「じめじめ」感をなくし、体感的に快適な空間を作ることに力を発揮します。

除湿が向いているシチュエーション

エアコンの除湿が活躍するのは、こんな時です。

梅雨時や雨の日など、湿度は高いけれど室温はそこまで高くない時

じめじめ感だけをなくしたい場合にぴったりです。

部屋干しの洗濯物を効率よく乾かしたい時

湿度が低いと洗濯物が早く乾きますね。

冷え性で冷房は苦手だけど、じめじめが気になる場合

体感温度は下げつつ、冷えすぎを防ぎたい時に役立ちます。

除湿は、特に体感温度に大きく影響する「湿度」に焦点を当てているため、じめじめ解消による快適さを求める場合に効果を発揮しますよ。

エアコン「冷房」と「除湿」の違いを一覧で徹底比較!

それでは、エアコンの冷房と除湿の具体的な違いを比較してみましょう。違いを意識しながら使ってみると、よりも効率的に使用できるかもしれません。


 

エアコン「冷房」と「除湿」の違い比較表

項目 冷房(クーラー) 除湿(ドライ)
主な目的 室温を下げること 湿度を下げること
温度変化 設定温度まで積極的に室温を下げる 湿度を下げる過程で室温も緩やかに下がる場合がある
湿度変化 室温が下がると同時に湿度も下がる(副次的な効果) 積極的に湿度を下げる
電気代 一般的に高い傾向 除湿の種類(弱冷房除湿/再熱除湿)により異なる
体感 冷涼感、すっきりとした涼しさ さらさら感、じめじめしない快適さ

目的の違い:エアコン冷房は「冷やす」、除湿は「乾かす」

一番大きな違いは、その「目的」です。エアコンの冷房は室温を下げることを主な目的としていますが、除湿は湿度を下げることを一番の目的としています。

冷房でも多少は湿度が下がりますが、それは「冷やした結果」として湿度が下がります。一方、除湿は「湿度を下げること」が目的なので、積極的に室温下げようとはしません。

温度変化の違い:冷房は一気に、除湿はゆるやかに

エアコンの冷房は、設定温度になるまで一気に室温を下げようとします。だから、短時間でグッと室温が下がるのが特徴です。それに対して除湿は、湿度を取り除く過程で空気の温度も下がりますが、その変化は冷房ほど急激ではありません。機種や設定によっては、ほとんど室温を下げずに湿度だけを取り除くことも可能です。この点が、冷房と除湿の体感温度の違いにもつながっています。

電気代の違い:エアコン冷房と除湿、結局どちらがお得?

一般的に、エアコンの冷房の方が除湿よりも電気代は高くなる傾向があります。これは、冷房が部屋全体の熱を外に排出するために、より多くのエネルギーを使う必要があるためです。

ただし、除湿機能には後ほど詳しく説明する「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の2種類があり、特に再熱除湿は電気代が高くなることがあります。一概に「除湿の方が必ず電気代が安い」とは言えない点には注意が必要ですね。

体感の違い:冷房は「ひんやり」、除湿は「さらっと」

冷房は、文字通り「冷たい風」が出てくるので、ダイレクトにひんやりとした感覚を得られます。一方、除湿は、じめじめとした空気がサラッとすることで、ベタつきが解消され、体感的にとても快適に感じられます。同じ温度でも、湿度が低い方が人は涼しく感じやすいので、体感温度をコントロールする上で除湿は非常に有効なんですよ。

除湿の機能は「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の2種類

実は、エアコンの除湿機能には大きく分けて2つの種類があるんです。除湿と冷房の違いを意識しつつ、さらに除湿のそれぞれの特徴を理解することで、効果的な使い分けができるようになります。

エアコンの弱冷房除湿(冷房除湿)ってどんな機能?

「弱冷房除湿」は、多くのエアコンに搭載されている一般的な除湿機能です。その名の通り、冷房運転を弱めに行うことで湿度を取り除きます。

仕組み:冷房と同じように室内の空気を冷やして除湿しますが、冷やしすぎないように、エアコンの心臓部であるコンプレッサーの働きを抑えたり、風の量を調整したりします。

特徴:室温も多少下がります。一般的なエアコンの「ドライ」モードの多くは、この弱冷房除湿を採用しています。

メリット・デメリット:比較的電気代は安い傾向にありますが、肌寒い時期や夜間に使うと、室温が下がりすぎて寒く感じてしまうことがあります。

エアコンの再熱除湿とは?

「再熱除湿」は、比較的高機能なエアコンに搭載されていることが多い除湿機能です。

仕組み:室内の空気を冷やして除湿した後、その冷たい空気を再度温めてから室内に戻します。この「再熱」という工程が、弱冷房除湿との大きな違いです。

特徴:室温を下げずに湿度だけを取り除くことが可能です。

メリット・デメリット:室温が下がらないので、寒い時期でも快適に除湿できます。ただ、空気を「冷やす」→「温める」という二段階の工程を踏むため、弱冷房除湿に比べて電気代が高くなる傾向があります。

「冷房と除湿、どっちがいいの?」と迷った時に、「再熱除湿」搭載のエアコンなら、寒くなる心配なくじめじめ対策ができる、と覚えておくと良いでしょう。

ご自宅のエアコンがどちらの除湿方式を採用しているかは、リモコンの表示や取扱説明書で確認できます。例えば、「カラッと除湿」(日立)や「さらら除湿」(ダイキン)、「快適除湿」といった専用のボタンや表示があれば、再熱除湿方式の可能性が高いです。一方、単に「除湿」や「ドライ」と表示されている場合は、弱冷房除湿であることが多いでしょう。メーカーや機種によって表示は異なりますので、お手元の取扱説明書やメーカーのウェブサイトで確認するのが最も確実な方法です。

エアコンの冷房・除湿効果をアップさせる小技

冷房と除湿の違いを理解し使い分けるだけでなく、エアコンをより快適に、そして効率よく使うためのちょっとしたコツがあります。

サーキュレーターや扇風機との併用で効率アップ

冷たい空気や乾燥した空気は、床のほうにたまりがちです。サーキュレーターや扇風機を併用して空気をかき混ぜるように循環させることで、部屋全体が均一に快適になり、エアコンの効率もぐんとアップします。

室外機の環境整備でエアコンの負荷を軽減

室外機はエアコンが部屋の熱を外に排出する、とても大切な役割を担っています。もし直射日光が当たる場所に設置されているなら、よしずや日よけを設置して熱効率を上げたり、周りに物を置かずに風通しを良くしたりすることで、エアコンの負担が減り、電気代の節約にも繋がります。

フィルターの定期清掃

エアコンのフィルターが汚れていると、空気の吸い込みが悪くなり、エアコンの運転効率が大幅に低下してしまいます。月に1~2回はフィルターを掃除することで、エアコン本来の性能を維持し、無駄な電気代を抑えることができます。これは冷房、除湿どちらの運転においても非常に重要です。

自動運転モードの活用

最近のエアコンには、室温や湿度を感知して最適な運転モードを自動で選んでくれる「自動運転」モードが搭載されています。自分でモードを選ぶのが面倒な時や、どのモードが良いか迷う時に活用すると、エアコンが快適な空間を作ってくれますよ。

まとめ:エアコンの特性を知って、一年中快適な部屋づくりを!

いかがでしたでしょうか。エアコンの冷房と除湿は、どちらも快適な室内環境を作るための大切な機能ですが、その目的と得意なことがそれぞれ異なるんですね!

冷房は「室温を下げる」こと、除湿は「湿度を下げる」こと。この違いを意識して使い分けることが、快適な生活と電気代節約の両方を叶える鍵となります。今日からぜひ、あなたのエアコンを最大限に活用して、一年中快適な部屋づくりを楽しんでくださいね!

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阿部 沙織(アベ サオリ)

札幌ニップロ株式会社でセントラルヒーティングに関する業務に携わっています。弊社で施工した暖房の新築工事のアフター点検業務を経て、現在は管理部で内勤業務を行っています。主に、暖房設備に関することや生活に役立つ知識について発信しています。
最近の趣味はボーリングとポケモンGO。ペットはキンカチョウと姫ウズラを飼っています。

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