オール電化をやめたい理由とは?熱源変更のメリット・デメリットも解説

2022.09.05 UPDATE

家と電気

こんにちは!住まいの設備会社 札幌ニップロです。

 

オール電化は、火災の心配が少ないなどさまざまなメリットがあることから、年々普及率が高くなっています。

しかし、新築時にオール電化を選んだけれど、電気代の値上がりや使い勝手に後悔して「オール電化をやめたい」と思っている方もいるかもしれません。

 

オール電化から熱源を変更するにはメリットだけでなく、さまざまな考慮点もあるので、事前に知ってよく検討することが重要です。

 

そこで今回は、オール電化をやめたい理由で多いものや、デメリットと感じている部分への対策方法、熱源を変更する際のメリット・デメリットを解説します!

「オール電化をやめたい」と思う理由からチェック

オール電化とは、生活に必要な設備機器を使う際に、電気のみを使用して稼働させている住宅のこと。

具体的には、IHクッキングヒーターや電気式給湯器エコキュートなどが使用されています。

 

生活に必要な熱源全てが電気に集約されているため、光熱費がまとめられて家計の管理がしやすい点や、火を使わないことで安全性が高く、火事のリスクが軽減できる点など、さまざまなメリットがあります。

 

しかし、このように魅力的なオール電化ですが、後悔している方も少なくありません。

 

オール電化をやめたいと思うことの多い理由を、チェックしていきましょう。

ご紹介する「やめた方がいいのかな」と悩んでいる点に対する改善策は、次の章でお伝えしていきますね!

 

やめたい理由①光熱費があまり安くならない

オール電化住宅で使うエコキュートでは、深夜に沸かしたお湯を貯めて給湯に利用するので、夜間のお湯を沸かす時間帯の電気代が安くなる料金プランがほとんどです。

 

夜から早朝にかけての時間帯は料金が安く設定されており、その時間に洗濯などをしてしまえば、さらに電気をお得に使えるようになります。

 

夜間の電気代が安い分、日中の電気代は割高になります。

共働きなどで日中家にいないご家庭であれば夜間のお得な電力を活用できますが、ご自宅でお仕事する方や日中家にいるのが長い方は光熱費が上がってしまう可能性があります。

 

やめたい理由②停電の時すべての設備が機能しなくなる

災害などで​停電が起きた時、オール電化住宅の場合は全てを電気でまかなっているため、暖房・給湯など全ての設備が使えなくなってしまいます。

 

例えば、ガスコンロであれば停電時でもガスさえ通っていれば使用できますが、IHクッキングヒーターはもちろん使用できません。

 

そして、特に困るのは暖房です。

寒冷地でなくても小さなお子様やお年寄りがいるご家庭だと、暖房器具なしで長時間過ごすのは厳しいものがあるでしょう。

 

やめたい理由③エコキュートの修理費用や交換費用が高い

エコキュートは修理費用も安くはないため、やめたい理由として挙がることがあるようです。

 

10〜15年が交換時期の目安と言われていますが、買い替えとなると数十万円と、それなりの高額な費用がかかります。

 

この費用が高額なために、故障や寿命のタイミングでオール電化をやめたいと思う人がいるようですね。

 

 

オール電化をやめたいと思ったら、こんな改善策を試してみて

オール電化をやめようか悩んでいる方へ、改善策やオール電化を上手に使っていくためのポイントをご紹介していきます。

 

電気代を節約する方法

オール電化住宅向けのほとんどの料金プランは、夜間や土日祝日などの電気の需要が少ない時間帯の料金は割安で、需要の多い日中は電気料金が高く設定されています。

そのため、電気の使用をできるだけ夜間に行うようにするのがおすすめです。

 

洗濯機や食洗機などは、タイマーで夜間に稼働するように設定すると​良いでしょう。

 

炊飯器やホームベーカリーなども、寝る前にタイマーをセットすると朝ごはんにちょうど良いですよ。

日中に使うエアコンはサーキュレーターなどを併用し、空気を循環させて効率よく冷暖房を行うのもおすすめです。

 

また、電気料金が割安になるプランは各電力会社によっても内容が異なるので、しっかり確認して生活スタイルに合ったプランを選ぶことも大切です。

 

災害や停電で困らないためにできる対策

オール電化の家で停電になった場合に特に困るのは、キッチンのIHクッキングヒーターが使えないこと、暖房が使えないことではないでしょうか。

 

IHクッキングヒーターが使えないと料理も作れず、お湯も沸かせません。

そのため、使用しなくても食べられる物を準備しておいたり、カセットコンロを備えておくと安心です。

 

暖房面では、電気を使わずに使用できる暖房器具を備えておくと良いでしょう。

石油ストーブや、カセットボンベ式のストーブ暖房などがあります。

 

太陽光発電も災害時に役に立つ設備のひとつなので、導入を検討してみるのも良いかもしれません。

 

ただし、こうしたデメリットはオール電化に限ったことではありません。

ガス機器の中には電気がなければ結局使えないものも多く、停電と共にガスや水道も止まってしまうことも考えられます。

実はライフラインが止まった場合、復旧にかかる時間は電気が1番早いと言われているんです。

 

また、オール電化で選ばれることの多いエコキュートはタンクにお湯を貯めておけるため、災害で断水になった場合にもタンクの中のお湯や水を取り出して使うことができます。

 

 

オール電化から熱源を変更するメリット・デメリットは?

オール電化をやめたいと思っている方の中には、ガスなどの熱源に切り替える検討をしている方もいるのではないでしょうか。

 

オール電化から熱源を変更した場合のメリット・デメリットも、参考にご紹介していきます。

 

熱源変更のメリットは?

熱源変更をガスや灯油に変更すると、以下のようなメリットがあります。

  • 生活スタイルによっては光熱費が安くなる
  • ガスの方が熱量が多く、火力も強い
  • 給湯器がコンパクトで低価格

 

日中家にいることが多い方は、金額の低い都市ガスを利用できる地域なら昼間の電気代が高いオール電化よりも、光熱費がお得になる可能性があります。

 

キッチンのガスコンロは電気と比べると火力が強いため、調理器具を選ばず、鍋をあおって料理することも可能です。

 

熱源変更のデメリットは?

熱源を変更するにあたって以下のようなデメリットもあります。

  • ガスコンロで火を使うと火事の危険性がある
  • プロパンガスの場合はガス代が高い
  • 災害時の復旧が遅い
  • 価格変動しやすい
  • 設置状況により交換不可の場合がある

 

都市ガスは、導管がない地域に住む場合は契約できません。

その場合はプロパンガスしか選択肢がなく、都市ガスと比べて割高なので光熱費が上がってしまう、というケースもあります。

 

ガスは災害時は復旧までに何日もかかってしまう場合があるので、対策が必要です。

ガスや灯油を燃料とする暖房機器も、電気が使えないと電源を入れられないものも多いため、一概に安心とは言えません。

 

電気だけでなくガス・灯油も値上がりしているので、ガスに変更したとしても初期の設備投資分を回収できるか予測できないという懸念点もあります。

 

さらにガスや灯油は外に向けた排気管が必要なため、外壁に面した場所に取り付けができないなど、既存設備の設置状況により熱源の交換が不可能な場合も。

 

また、オール電化のお得な電力契約メニュー「ホットタイム22L」は、現在新規加入を受け付けていないので、一度解約してしまうと戻すことができません。

解約には慎重な判断が必要です。

 

熱源変更を迷っている方へおすすめしたい提案

オール電化に不満はあるけれど、熱源変更にもデメリットや懸念点があるため「どっちがいいの!?」と決めかねてしまいますよね。

 

そんな方におすすめなのが、電化のままで省エネ性を上げることです!

 

特に北海道の場合は、1年の約半分が暖房を使用する期間。

年間光熱費の占める割合が大きい冬の暖房代(電気代)を抑えることがポイントです。

 

オール電化の暖房には、温水パネルヒーター(電気ボイラー)以外にも「蓄熱暖房機」「電気パネルヒーター」があります。

現在どれを利用しているかによって、おすすめする製品が変わってきますよ。

 

給湯器は「エコキュート」がおすすめ

空気中の熱を利用するヒートポンプ技術によってお湯を沸かす、省エネタイプの電気式温水器です。

電気代が割安になる夜間にお湯を沸かして貯湯タンクに貯めるため、日中の使用時には電気代がかかりません。

 

ただし、日中にタンクのお湯が足りなくなり、沸き増しが必要になる際には電気代が高くなるので、ご家庭に合ったサイズのタンクを選びましょう。

 

また、エコキュートへの補助制度が設けられている地域もあるため、住んでいる自治体に確認するのも良いでしょう。

さらに定期的にメンテナンスをすると故障しにくく、長持ちさせることが可能ですよ

 

蓄熱暖房機・電気パネルを利用中なら「寒冷地エアコン」がおすすめ

寒冷地エアコンとは、外気温が0℃を下回るような環境でも暖房能力を発揮できるエアコンのこと。

 

寒冷地エアコンには大きな熱交換器が搭載されているので、通常のエアコン暖房よりも強いパワーを持っています。

「北海道ではエアコン暖房だけだと寒い」というのは一昔前の話で、現在の寒冷地エアコンなら十分暖かく過ごせますよ。

 

省エネ機能が充実している高性能な機種を選ぶと、より電気代を抑えることができるでしょう。

 

温水パネルヒーター(電気ボイラー)を利用中なら「エネフロー」がおすすめ

温水パネルヒーター(電気ボイラー)を利用中なら、電力契約メニューそのままに、暖房費を抑えることができるヒートポンプ熱源機「エネフロー」がおすすめです!

 

「エネフロー」は、大気の熱を利用して温水をつくる高効率なヒートポンプ式の熱源機。

床暖房やパネルヒーターのご家庭でご使用いただけます。

火を使わないので空気を汚さず、二酸化炭素排出量も大幅に削減でき、地球温暖化防止にも貢献するエコな熱源機です。

 

床暖房の場合はエアコンとセットになっており、冬はエアコンですばやく暖房でき、床暖房でじっくり暖めてくれます。

電気ヒーター式床暖房に比べ、エネフローのヒートポンプ式温水床暖房は、料金が約3分の1でとても経済的です。

 

ただし、エネフロー導入の際にはいくつか注意点があります。

  • 住宅の暖房負荷が7.0kw以下であること
  • 最高送水温度50℃程度でも、室内が十分に温まること
  • ヒートポンプ(室外機)の設置場所が確保できること
  • 隣家との距離や除雪のしやすさも考慮して設置すること

これらが不可だと設置できない場合もあります。

判断が難しい場合は、札幌ニップロへお気軽にお問い合わせください!

 

 

オール電化をやめたいと思ったら「エネフロー」がおすすめ

オール電化には、生活に必要な光熱費がまとめられていて管理がしやすいことや、火を使わないことで安全性が高いことなどさまざまなメリットがあります。

 

ただし光熱費が意外と安くならない、停電時全ての設備が機能しなくなるのが不安、メンテナンスや交換費用が高いなどの理由から「オール電化をやめたい」と後悔している方もいるようです。

 

タイマーがついている家電は電気代の安い夜間に稼働するよう設定し、電気代を節約するなど、ご紹介した節約ポイントもぜひ参考にしてくださいね。

 

光熱費は毎月発生するものなので、どんな熱源を選択するかはとても重要。

とくに北海道の場合は、冬の暖房代が年間光熱費の多くを占めるので、暖房費を抑えることが節約に大きくつながります。

 

オール電化に不満はあるけれど、熱源変更も不安に思っている方におすすめなのが、電化のままで省エネ性を上げることです!

 

給湯器であれば、省エネタイプの電気式温水器「エコキュート」を選ぶこと。

暖房であれば、蓄熱暖房機・電気パネルを利用中なら「寒冷地エアコン」がおすすめ。

温水パネルヒーター(電気ボイラー)を利用中なら、電力契約はそのままに暖房費を抑えることができる「エネフロー」だと省エネで場所もとらず、非常に経済的です!

 

オール電化のメリットとデメリットをしっかりと把握して、オール電化が今の生活に合っているか検討してみてくださいね。

 

札幌ニップロでは電気・ガス・灯油全てのボイラーの点検・修理・交換などを行っています。

札幌市およびその近郊エリア (江別、岩見沢、北広島、恵庭、千歳、石狩、小樽)対応が可能です。

※その他のエリアにお住いのお客様はご相談ください!

オール電化に関するお悩みや検討なども、ぜひご相談くださいね!

中川原 理(ナカガワラ マコト)

約20年、セントラルヒーティングのメンテナンス業務に携わってきました。お客様の声やお悩み事に対して最善の提案ができるよう日々取り組んでおります。今後もこれまでの経験を活かしてお客様に満足いただけるサービスを心がけ、喜びと安心を提供致します!

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